朝、布団から出たとたんに腰がズキッとする。夕方になると肩まわりが板のように固まっている。冬になるとこうしたご相談が増えます。寒くて体が痛いと感じるとき、そこには気温だけでなく、季節ごとの体の使い方や暮らしの変化も重なっていると言われています。この記事では、冬に痛みやこわばりを感じやすくなる背景と、今日から試せるセルフケアについてまとめました。
寒くて体が痛いと感じるとき、体の中で起きていること

血のめぐりと筋肉のこわばり
気温が下がると、体は熱を逃がさないように体表の血管を細くして、体温を保とうとします。その結果として手足の末端まで血液が届きにくくなり、筋肉が硬くなったように感じる方がいらっしゃいます。硬くなった筋肉は伸び縮みの幅が小さくなるため、同じ動作でも関節まわりに引っ張られるような負担がかかりやすくなるんですね。
寒さで無意識に縮こまる姿勢
寒い日の歩き方を思い浮かべてみてください。肩をすくめ、あごを前に出し、背中を丸めて小走り。この姿勢、首の後ろから肩甲骨まわりの筋肉がずっと働き続けている状態です。厚手のコートやマフラーの重みが加わると、肩まわりはさらに動かしづらくなります。屋外にいる時間が短くても、その縮こまった姿勢のクセが室内まで続いてしまうことも少なくありません。
動く量が減る季節ならではの事情
もうひとつ見落とされがちなのが、冬は単純に体を動かす機会が減るという点です。外出をひかえ、こたつやソファで過ごす時間が長くなる。そうやって同じ姿勢が続いたあとに、急に立ち上がったり重い物を持ち上げたりすると、腰や膝が「待った」をかけてきます。つまり、寒さそのものより、寒さによって変わった生活のほうが体への負担になっている場合があるということ。「今年は特に痛い気がする」と感じる年ほど、前の月からの活動量を振り返ってみると思い当たることが出てきます。ちなみに、体を動かすことについては厚生労働省も情報を公開していて、「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」などがまとめられています。
腰・首肩・膝、冬に訴えの多い場所を部位別にみる

腰と背中が重だるくなるとき
寒い時期に最も相談が多いのが腰です。座りっぱなしの時間が長くなると股関節の前側が縮み、骨盤が後ろに倒れた姿勢で固定されます。その状態から急に前かがみになる動作、たとえば床の荷物を持ち上げる、洗面台でかがむといった何気ない場面で、腰が悲鳴を上げることがあります。ぎっくり腰は冬だけに起こるものではありませんが、動きの少ない状態から不意に力を使う場面が冬は多いんです。
首まわりと肩のつらさ
首から肩にかけては、寒さの影響がわかりやすく出る場所です。頭の重さはおよそ体重の1割ほどと言われていて、あごが前に出るほど首の後ろの筋肉にかかる負担は増えていきます。デスクワークで画面をのぞき込む姿勢が加わると、夕方には首の付け根が張って頭まで重く感じる、という流れになりがちです。朝起きたときの寝違えも、この時期はご相談が増えます。暖房で空気が乾き、水分を摂る量が減ることも、筋肉の状態に影響していると考えられています。
膝や足裏に出るつらさ
膝は皮膚のすぐ下に関節があり、筋肉の覆いが薄い部分です。冷えを感じやすく、階段の上り下りで違和感が出るという声もよく聞かれます。足裏に関しても、厚い靴下やブーツで足指を動かさない時間が続くと、足の裏の筋膜が張ったまま朝を迎えることがあります。一歩目が痛い、という方は足指を握ったり開いたりする動きから始めてみてください。靴下を履いたままでもできますし、テレビを見ながらで十分です。部位は違っても、共通しているのは「動かさない時間が長い」という点です。
朝がいちばんつらい、という方に知ってほしいこと

目が覚めてすぐの体はまだ動く準備ができていない
睡眠中はほとんど寝返り以外の動きがなく、筋肉も関節も長時間同じ状態で過ごしています。そこに冬の冷えた室温が加わると、起き上がる瞬間が一日でいちばん体に負担のかかるタイミングになります。目覚まし時計に飛び起きて、そのまま前かがみでスリッパを探す。この一連の動作でぎくりときた、というお話は本当に多いです。室温が10度を下回るような朝は、なおさら体が縮こまっています。前日の夜にタイマーで暖房を入れておくだけでも、起き抜けの負担は違ってきます。
布団の中でできる、起き上がり前の30秒
おすすめしたいのは、布団から出る前のひと手間です。あお向けのまま足首を10回ほど上下に動かし、両膝を立てて左右にゆっくり倒してから、横向きになって腕で体を押し上げるように起き上がる。これだけで腰にかかる負担の質が変わってきます。反動をつけたり、痛みをこらえて無理に伸ばしたりする必要はありません。
冬場に負担がかかりやすい動作
- 年末の大掃除で、中腰のまま長時間作業を続ける
- 買い物袋や荷物を片側の手だけで持ち続ける
- 体が冷えたままウォーミングアップなしで運動を始める
- こたつでうたた寝をして、同じ姿勢のまま数時間過ごす
- 雪かきや車の雪下ろしなど、普段しない動作をいきなり行う
どれも特別なことではなく、冬の暮らしにありふれた場面ばかりですね。作業の前にその場で足踏みを30回、肩を大きく回す、それだけでも体は動く準備を始めます。重い物を持つときは体に引き寄せてから、膝を曲げて持ち上げる。ひとりで無理に運ばず、誰かに手を借りるという選択も忘れないでいただきたいところです。
冷えから体を守る、暮らしの中の小さな工夫

温める場所には順番がある
全身をくまなく温めるのは大変ですが、太い血管が皮膚の近くを通る場所を優先すると効率がよいとされています。首、手首、足首、そして腰まわり。マフラーや腹巻き、レッグウォーマーは理にかなった道具です。ただし使い捨てカイロや湯たんぽを同じ場所に長時間当て続けると低温やけどにつながることがあるため、直接肌に触れさせず、位置をときどき変えてお使いください。
お風呂と睡眠のリズム
シャワーだけで済ませる日が続くと、体の芯の温度が上がりきらないまま一日が終わります。ぬるめのお湯に肩まで浸かると、筋肉の緊張がゆるみやすくなると言われています。入浴後、体温が下がっていくタイミングで布団に入ると寝つきやすいという方も多いです。寝室が冷え切っていると、寝ている間も体に力が入ったままになります。就寝前に少し暖めておくとよいでしょう。
デスクワークの合間にできること
1時間に一度、椅子から立ち上がるだけでも違います。立ったついでに、両手を腰に当てて胸を軽く開き、天井を3秒見上げる。肩甲骨を背骨に引き寄せるように5回ゆっくり動かす。所要時間は20秒ほどです。水分をこまめに摂ることも忘れないでください。冬は喉の渇きを感じにくく、気づかないうちに水分が足りていないことがあります。温かい飲み物なら、水分補給と体を温めることを同時に叶えられます。食事では、しょうがや根菜など体を温めるとされる食材を取り入れてみるのもひとつの方法です。
冬のつらさとつきあうために、高根公団接骨院で行っていること

お体の状態を確認するところから
痛い場所だけを見ても、原因がそこにあるとは限りません。当院では、筋肉のこわばり具合に加えて、関節の動く範囲や姿勢のクセ、左右差などを確認したうえで、手技を中心とした施術をご提案しています。冬に腰が痛むという方でも、股関節の動きが硬くなっているのか、背中が丸まったまま固まっているのかで、触れていく場所は変わってきます。スタッフは全員が柔道整復師または鍼灸師の国家資格を持っており、鍼灸師も在籍しています。お体の状態やご希望をうかがいながら、内容を調整して進めていきます。
季節のつらさは、続けて見ていくことに意味がある
冬の不調は、その日だけで完結しないことがほとんどです。日常の中でどんな姿勢が多いのか、どの動作でつらくなるのかを一緒に整理していくと、ご自宅でのケアもねらいを定めやすくなります。施術のたびに変化を確認しながら進めていきますので、気になることはその都度お聞かせください。当院は京成松戸線(旧:新京成線)高根公団駅から徒歩30秒という場所にあり、お仕事帰りや買い物のついでにも立ち寄りやすい立地です。駅からすぐなので、寒い日に長く歩かずに済むのも冬はありがたいところかと思います。専用駐車場はございませんので、お車の方はお近くのコインパーキングをご利用ください。ご予約はお電話のほか、WEBやLINEからも承っています。
こんなときは早めにご相談ください
じっとしていてもズキズキする、しびれが広がってきた、力が入りにくい。そうした変化があるときは、寒さのせいと決めつけずに一度ご相談ください。強い痛みやしびれ、発熱を伴う場合は、医療機関の受診をおすすめします。船橋市高根台のこのエリアも、冬の朝は思った以上に冷え込みます。朝の5分だけでも首や腰まわりを温めてから動き出すと、その日一日の体の軽さがずいぶん変わってきますよ。
よくある質問
Q. 寒い日に痛みが出たとき、温めるのと冷やすのはどちらがよいですか?
A. 慢性的な重だるさやこわばりには、入浴などで温めると楽に感じる方が多いようです。ただし熱感や腫れを伴うときは判断が分かれますので、自己判断で強く温めず、状態を確認させていただいたうえでご相談いただければと思います。
Q. 冬は運動不足になりがちです。どのくらい体を動かせばよいでしょうか?
A. まとまった運動時間を確保できなくても、1時間に一度立ち上がる、その場で足踏みをするといった細かい積み重ねで十分です。息が上がらない程度の歩行を日課にすると、続けやすいという声をよくいただきます。
Q. 毎年冬だけ痛みが出ます。落ち着いたら通わなくても大丈夫ですか?
A. 感じ方には個人差があり、必要な期間を一律にお伝えすることはできません。つらさが軽くなってきた段階で今後の進め方をご提案していますので、ご希望や生活のご都合もあわせてお聞かせいただければと思います。
