肩甲骨の内側あたりが、じわっと重い。指で押すと「そこそこ」と言いたくなる場所があるのに、自分では届かない。そんな背中のこりで「菱形筋 トリガーポイント」と調べた方も多いのではないでしょうか。この記事では、菱形筋という筋肉のしくみと、トリガーポイントができやすい理由、ご自宅でできるセルフケアを、船橋市の高根公団接骨院がお話しします。
菱形筋のトリガーポイントとは?肩甲骨の内側にできる「しこり」の話

菱形筋は背骨と肩甲骨をつなぐ筋肉です
菱形筋(りょうけいきん)は、背骨と肩甲骨の内側のふちをつないでいる筋肉です。上のほうにある小菱形筋と、その下に広がる大菱形筋の2つに分かれていて、首の付け根から背中の上部にかけての背骨から、斜め下に向かって肩甲骨へと伸びています。
表面には大きな僧帽筋がかぶさっているので、手で触れるとき、菱形筋はその一枚下の層にあたります。肩もみのように上から押しても、届いている感じがしにくいのはこのためなんです。
主な働きは、肩甲骨を背骨側へ引き寄せること。胸を張る、物を手前に引く、腕を後ろに回すといった動きで使われます。同時に、肩甲骨が外へ開きすぎないように支える役目もあると言われています。
トリガーポイントと「関連痛」のしくみ
トリガーポイントとは、筋肉の中にできる硬く敏感になった部分のことです。押すと痛みを感じるだけでなく、少し離れた場所までズーンと響くような感覚が出ることがあり、これは関連痛と呼ばれています。
菱形筋にできたトリガーポイントの場合、肩甲骨の内側のふちに沿った痛みや、肩甲骨の上のほうへ広がる重だるさとして感じやすいと言われていますね。「背骨と肩甲骨のあいだが何となくずっと痛い」という表現をされる方が多くいらっしゃいます。
筋肉が縮んだまま、あるいは引き伸ばされたまま長く使われると、その部分の血流が滞りやすくなります。こうした状態が続くことが、トリガーポイントができるきっかけの一つと考えられています。
どうして菱形筋に負担がたまるのか

前かがみの姿勢が「引き伸ばされたまま」の状態をつくる
パソコン作業やスマホを見ているとき、肩は自然と前に出て、背中は丸くなりがちです。この姿勢では肩甲骨が外側へ開き、菱形筋はずっと引っぱられた状態で踏んばることになります。
縮んでこわばるのではなく、伸ばされたまま疲れていく。ここが菱形筋の特徴です。だから、ぐいぐい揉んでもすっきりしにくいと感じる方がいるのかもしれません。
デスクワークが長い方は、夕方になるほど肩甲骨の内側が重くなるという声をよく聞きます。猫背や巻き肩のクセがある方も、同じように負担がたまりやすい傾向があるようです。
抱っこ・立ち仕事・部活動でも起こります
育児中のママからも、肩甲骨まわりのつらさのご相談をいただきます。赤ちゃんを抱っこしたり、授乳で前かがみの姿勢が続いたりすると、背中の上のほうに負担が集まりやすいんですね。
立ち仕事で腕を前に出した作業が多い方や、テニス・野球・バレーボールのように腕を大きく振る部活動をしている学生さんも、肩甲骨を支える筋肉をくり返し使っています。
冷えや浅い呼吸も見落とせません
寒い季節や冷房の効いた室内では、肩をすくめるような姿勢になりやすく、筋肉もこわばりがちです。さらに、緊張していると呼吸が浅くなり、胸まわりや背中の動きが小さくなります。
背中の筋肉は呼吸とも関わっているので、胸郭が動きにくい状態が続くと、肩甲骨まわりの重さにつながることもあると言われています。
痛む場所とセルフチェックの目安

こんな感じ方をしていませんか
- 肩甲骨と背骨のあいだが、じんわり痛む・重い
- 胸を張ったり、腕を後ろに引いたりすると背中がつっぱる
- デスクワークの後半になると、肩甲骨の内側をつい手で押している
- 押すとゴリッとした硬さがあり、少し離れた場所まで響く
いくつか当てはまるなら、菱形筋まわりの筋肉がこわばっている可能性があります。ただ、同じ場所には僧帽筋や肩甲挙筋、背骨に沿った筋肉なども重なっているため、どの筋肉が関係しているかは触れてみないとわからない部分も多いんです。
左右で比べてみるのもおすすめです。痛みのある側の肩甲骨が、反対側より外に開いていたり、少し持ち上がっていたりしないか、鏡の前で軽くチェックしてみてください。
自分で押して確かめるときのコツ
反対側の手を肩越しに回すか、脇の下から背中へ伸ばして、肩甲骨の内側のふちを探してみてください。ふちから背骨側に指1〜2本分のあたりを、上から下へ少しずつずらしながら押していきます。
強く押し込む必要はありません。「痛気持ちいい」くらいの圧で、響くような感覚がある場所を見つける程度で十分です。痛みが強くなる場合は、そこで手を止めましょう。
こんなときは早めにご相談ください
安静にしていても痛みが続く、だんだん強くなっている、腕や手にしびれが出ている。こうしたときは、筋肉のこわばりだけではないことも考えられます。
強い痛みやしびれ、発熱を伴う場合は、医療機関の受診をおすすめします。そのうえで、筋肉や姿勢の面から体の状態を確認したい方は、当院にもお気軽にご相談ください。
菱形筋をゆるめる、自宅でできるセルフケア

胸を開いて肩甲骨を寄せるストレッチ
菱形筋は前かがみで「伸ばされたまま」疲れている筋肉です。そのため、背中を伸ばすストレッチだけでなく、反対側の胸を開いてあげる動きを組み合わせると、肩甲骨まわりが楽に感じやすいと言われています。
- 椅子に浅く座り、背すじを軽く伸ばします
- 両手を頭の後ろで組み、ひじを大きく横に開きます
- 息を吸いながら、肩甲骨を背骨に寄せるようにして胸を開きます
- ゆっくり息を吐きながら力を抜き、元の姿勢に戻ります
5回ほどくり返すだけでも、背中がじんわり温まるように感じる方が多いですね。肩がすくまないよう、首は長く保つ意識で行ってください。
背中を丸めて伸ばす動きもセットで
両腕を前に伸ばして手を組み、おへそをのぞき込むように背中を丸めます。肩甲骨が左右に広がり、菱形筋がやさしく伸ばされるのを感じられるでしょう。寄せる動きと開く動きを交互に行うと、こわばっていた背中が少しずつ動きやすく感じられるかもしれません。
テニスボールを使うなら、やりすぎに注意
仰向けに寝て、肩甲骨の内側にテニスボールを当て、体重をゆっくりあずける方法もよく知られています。気持ちいいと感じる範囲で、30秒ほどを目安にしてみてください。
ただし、長時間ぐりぐり押し続けると、かえって筋肉が張ってしまうこともあります。背骨の真上には当てないようにしましょう。
温めることと、姿勢のリセット
お風呂で肩まで湯船につかる、蒸しタオルを背中に当てるなど、温めて血流を促すのも一つの方法です。デスクワーク中は30分〜1時間に一度、肩を後ろに回して肩甲骨を動かしてあげると、こわばりがたまりにくくなります。
高根公団接骨院で行っている肩甲骨まわりの施術

痛む場所だけでなく、肩甲骨の動きや姿勢を確認します
当院では、まずお話を伺い、どんな場面で背中がつらくなるのかを確認します。そのうえで、肩甲骨がどのくらい動いているか、背骨や胸まわりの柔らかさ、猫背や巻き肩のクセなどをあわせて見ていきます。
菱形筋のあたりに痛みがあっても、関係している筋肉は一つとは限りません。首や肩、胸の前側の筋肉の状態も含めて、体全体のバランスを確かめるようにしています。
手技を中心に、症状に合わせて丁寧に
施術は手技が中心です。こわばった筋肉の状態を指先で確かめながら、圧の強さや角度を調整していきます。骨格矯正の技術を身につけた院長が在籍しているので、背骨や骨盤のゆがみが姿勢に関わっていそうな場合は、そちらも含めてご提案します。
スタッフは全員、柔道整復師または鍼灸師の国家資格を持っています。鍼灸の施術も行っていますので、ご希望があれば施術前にお伝えください。
ご自宅で続けやすいストレッチや、デスクワーク中の座り方のアドバイスもお伝えしています。施術とセルフケアの両方で、背中が楽に動く状態を目指していきます。
お仕事帰りや育児の合間にも寄りやすい場所です
高根公団接骨院は、京成松戸線(旧:新京成線)の高根公団駅から徒歩30秒。駅を出てすぐなので、お仕事帰りや、お買い物ついでにも立ち寄りやすい立地です。平日は夜の時間帯も受け付けています。
ご予約は電話・WEB・LINEから可能で、当日のご予約にも対応しています。お着替えのご用意もあります。肩甲骨の内側の重さが気になったら、ためこまずにご相談いただければと思います。
よくある質問
Q. 菱形筋が硬いと、寝るときに背中が痛くなることはありますか?
A. 仰向けで肩甲骨の内側が床に当たると、こわばった部分に重さや痛みを感じることがあると言われています。寝る前に軽く胸を開くストレッチをしたり、枕の高さを見直したりするのも一つの方法です。続く場合はご相談ください。
Q. 菱形筋を鍛える筋トレは、こりがあるときにしても大丈夫ですか?
A. 痛みが強い時期は、無理に負荷をかけないほうがよいと考えられています。まずはストレッチや温めで動きやすい状態をつくり、つらさが落ち着いてから軽い運動を取り入れるのがおすすめです。迷うときは体の状態を確認したうえでご提案します。
Q. 片側の肩甲骨の内側だけが痛むのは、なぜですか?
A. マウスを持つ手や、抱っこする腕、バッグをかける肩など、ふだん使う側にばかり負担がかかると、片側だけこわばりやすいと言われています。日常のクセを振り返ってみると、心当たりが見つかるかもしれません。
