パソコン作業のあとや、子どもを抱っこしたあとに、肩から腕にかけてピリッと走るような痛み。指先までジンジンする感じがなかなか抜けない……。そんなとき「ツボを押したら少しは楽になるかな」と調べる方は、けっこう多いんです。
この記事では、腕の神経痛のような痛みやしびれがあるときに、セルフケアとして使われることの多いツボの場所と押し方をまとめました。押す前に知っておきたい体のしくみや、ツボ以外に今日からできることもあわせてお伝えします。船橋市の高根公団接骨院で日々お体の状態を確認しているスタッフの目線で書いていますので、気になるところから読んでみてください。
腕の神経痛って、どこで何が起きているの?

首から指先までつながる神経の通り道
腕の感覚や動きを受け持つ神経は、首の骨(頚椎)のすき間から出て、鎖骨の下や脇の下をくぐり、肘を通って指先まで伸びています。途中でいくつかに枝分かれして、親指側・小指側・腕の裏側と、それぞれ担当する範囲が決まっているんですね。
そのため、痛むのは腕でも、負担がかかっている場所は首や肩、鎖骨まわりということがよくあります。「肘から先がしびれるのに、首をある方向へ傾けると強くなる」という方がいらっしゃるのは、この通り道の長さが関係していると言われています。
ピリッ、ジンジンと感じるのはなぜ?
神経のまわりの筋肉がこわばったり、姿勢のクセで通り道がせまくなったりすると、神経は圧迫されたり引っ張られたりしやすくなります。神経そのものにも細い血管が通っていて、血流が滞ると、電気が走るような痛みやしびれとして感じやすくなるとも言われています。
筋肉の疲れからくる重だるさとは、感じ方が少し違うかもしれません。「ズーンと重い」より「ピリッ」「ジンジン」のほうが近いなら、神経の通り道のどこかに負担がかかっているサインと考えられます。
デスクワークや抱っこで負担がたまりやすいところ
長時間のパソコン作業では、頭が前に出て、肩が内側に巻き込みやすくなります。すると首の付け根や鎖骨の下、胸の前の筋肉が縮こまって、神経の通り道がせまくなりがちです。
育児中の方なら、片側だけで抱っこを続けたり、授乳のたびに背中を丸めたりする姿勢が重なりますよね。部活動で腕をよく使う学生さんも、肘から先の筋肉が張りやすい傾向があります。どれも日常のなかで少しずつたまっていく負担なので、気づいたときには腕までつらくなっていた、という声をよく耳にします。
腕の神経痛のセルフケアでよく使われるツボ

首の付け根にある「天柱」と「風池」
首の後ろ、髪の生え際あたりを指でなぞると、真ん中に太い筋が縦に2本走っているのがわかります。その筋のすぐ外側のくぼみが天柱(てんちゅう)。そこからさらに外側、耳の後ろの出っ張った骨との間にあるくぼみが風池(ふうち)です。
どちらも首こりや肩こりのセルフケアで昔から使われてきたツボと言われています。腕へ向かう神経は首から出ていくので、まず首の付け根の緊張をゆるめておくと、腕まわりのケアにも入りやすくなるんです。両手で頭を包むようにして親指を当てると、力を入れすぎずに押せますよ。
肩の上のまんなか、「肩井」
肩井(けんせい)は、首の付け根と肩の先端を結んだ線の、ちょうど真ん中あたりにあります。肩がこったとき、つい手が伸びる場所ですね。反対側の手の中指を引っかけるようにして、真下に向かってじわっと圧をかけてみてください。
肘の外側の「曲池」と、その少し先の「手三里」
肘を曲げたときにできるしわの、外側の端にあるのが曲池(きょくち)。そこから手首の方向へ指3本分ほど進んだところが手三里(てさんり)です。マウス操作や重い荷物を持つ動作で使う前腕の筋肉が集まっている場所なので、押すと「あ、ここ張ってる」と感じる方も多いはずです。
手の甲の「合谷」
親指と人差し指の骨が交わるところから、少し人差し指寄りにあるくぼみが合谷(ごうこく)です。手の痛みやしびれのほか、さまざまな不調のセルフケアに用いられてきたツボとして知られています。電車の待ち時間やデスクで、さっと押せるのもいいところです。
ツボの位置は、ミリ単位で正確でなくてもかまいません。「このあたりかな」と探って、押すと少し響くような場所を見つけてみてください。
どのくらいの強さで押す? 押し方と、やめておきたい場面

目安は「痛気持ちいい」の少し手前
強く押したほうが効きそう、と思いがちです。ただ、神経の近くは刺激に敏感になっていることがあり、グイグイ押すと筋肉がかえって身構えて、硬くなってしまうこともあります。
指の腹を使って、「ちょっと気持ちいいな」と感じるくらいの強さで十分。押したあとにジンとした響きが少し残る程度なら心配いりませんが、ピリッと鋭い痛みが腕に走るようなら、その場所はいったん避けておきましょう。
息を吐きながら5秒、を3〜5回
ゆっくり息を吐きながら5秒かけて押し、息を吸いながら5秒かけて力を抜く。これを1か所につき3〜5回くり返すのが、ひとつの目安です。
呼吸を止めて押すと、肩に余計な力が入りがちなんです。1日のなかで気づいたときに、数か所だけ。そのくらいの気軽さのほうが、かえって続けやすいと思います。
押す順番に決まりはありません。とはいえ、首の付け根から肩、肘、手へと、神経の通り道に沿って上から順に押していくと流れがつかみやすくなります。左右で感じ方を比べてみると、どちら側に張りが強いのか気づくきっかけにもなりますよ。
こんなときは押さずに様子を見てください
- ぶつけた・ひねったなど、ケガのあとで腫れや熱っぽさがあるとき
- 押すたびにしびれが強くなる、しびれる範囲が広がっていくとき
- 押したい場所の皮膚に傷や湿疹があるとき
- お酒を飲んだあとや、熱っぽいなど体調がすぐれないとき
妊娠中の方は、合谷など一部のツボを強く刺激しないほうがよいと言われています。セルフケアを始める前に、かかりつけの医師に確認しておくと安心ですね。
ツボ押しと一緒にやっておきたい、首と肩まわりのセルフケア

首は回すより「あごを引く」
首がつらいと、ぐるぐる大きく回したくなりますよね。けれど腕まで症状が出ているときは、首を強く反らせたり横に倒したりする動きで、神経の通り道をせまくしてしまうことがあります。
ご自宅では、背すじを伸ばして座り、あごを軽く引いて、後頭部を真上に引き上げるイメージで5秒キープしてみてください。首の後ろがじんわり伸びる感覚があれば、それで十分です。目線は正面に向けたまま、あごだけをすっと引くのがコツ。二重あごをつくるような感覚、と言うとイメージしやすいかもしれません。
肩甲骨を寄せて、胸の前をひらく
肘を軽く曲げて腕を後ろに引き、肩甲骨を背骨のほうへ寄せます。胸の前がひらいていくのを感じながら、呼吸は止めずに10秒ほど。パソコン作業で前に巻き込んだ肩を、元の位置に戻すイメージです。1時間に1回、席を立つついでに行うだけでも、夕方の肩の重さはずいぶん違ってきます。
画面の高さと、寝るときの腕の置き場所
ノートパソコンやスマホを見下ろす時間が長いと、頭の重さがそのまま首の付け根にかかります。画面を目の高さに近づける、スマホを持つ手を少し上げる。それだけでも首への負担は変わるものです。
眠っているあいだに腕を頭の上へあげていたり、体の下に敷いていたりする方も少なくありません。腕の神経痛が出ているあいだは、横向きで寝るなら下側の腕がつぶされないよう、抱き枕やクッションを使うのも一案です。湯船で首から肩までしっかり温めてから休むと、筋肉のこわばりがゆるみやすいと言われています。
腕の神経痛が続くとき、高根公団接骨院で確認していること

首・肩・背中の筋肉と関節の動きを見ていきます
高根公団接骨院では、痛みやしびれが出ている腕だけでなく、首・肩・肩甲骨・背中の筋肉のこわばりや、関節の動きもあわせて確認しています。どの姿勢や動きで症状が強くなるのかを伺いながら、神経の通り道に負担をかけていそうな場所を一緒に探していく流れです。
施術は手技が中心です。猫背や姿勢のゆがみが気になる方には、骨格矯正の技術を身につけた院長が、姿勢の面からも体のバランスを確認します。当院には鍼灸師も在籍しており、鍼灸の施術も行っています。ご自宅でのツボ押しやストレッチのコツも、お体の状態に合わせてお伝えしていますよ。
子育て中の方や、お仕事帰りに寄りたい方へ
抱っこや授乳の姿勢が続く育児中の方、交通事故のあとから首や腕に違和感が残っている方のご相談もお受けしています。交通事故(自賠責)の施術にも対応しています。
当院は京成松戸線(旧:新京成線)の高根公団駅から徒歩30秒。お仕事帰りや、お子さんのお迎え前にも立ち寄りやすい場所にあります。ご予約は電話・WEB・LINEから受け付けていて、当日のご予約もできます。
こんなときは、まず医療機関へ
腕の神経痛のような症状のなかには、先に医療機関で詳しく調べてもらったほうがよいものもあります。強い痛みやしびれ、発熱を伴う場合は、医療機関の受診をおすすめします。手に力が入りにくい、箸やボタンが扱いにくくなってきたといった変化があるときも、まずは医療機関に相談してください。
一方で、「首や肩のこわばりがずっと気になっている」「ツボ押しを続けているけれど、自分のやり方で合っているのか不安」という方は、一度ご相談ください。ツボを押して楽に感じる日もあれば、そうでない日もあると思います。痛みが強い日は無理に押さず、まずは体を温めて休むところから始めてみてください。
よくある質問
Q. 腕の神経痛のツボは、お風呂上がりに押してもいいですか?
A. ツボの位置は、お風呂上がりなど体が温まっているときのほうが探しやすく、筋肉もゆるんでいて押しやすいと言われています。ただ、のぼせ気味のときは少し休んでから。押して腕のしびれが強まるようなら、その日は控えてください。
Q. ツボを押した翌日に、腕がだるく感じるのはなぜですか?
A. 押す力が強すぎたり、同じ場所を長く押し続けたりすると、翌日にだるさが残ることがあります。次は力を弱め、回数も減らしてみてください。だるさが何日も続く、しびれが広がるといったときは、自己判断せずにご相談ください。
Q. 腕の痛みやしびれで接骨院に通う場合、何回くらい来院が必要ですか?
A. 必要な回数は、お体の状態や日ごろの姿勢、お仕事の内容などによって変わるため、一概にはお伝えできません。初回にお体の状態を確認したうえで、施術の間隔の目安をご相談しながら決めていきます。当日のご予約もできます。
